第166回例会は、コロナ後初めて、対面での実技が入る例会を鈴木楽器で行いました。対面とZoom ハイフレックス型で開催しました。
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講師は人形劇団を主催する永野むつみ氏。
前半はご自身の経験や人生談を交えてた楽しいお話。そんな中から小さい人たちの本音をズバッと教えていただきました。
後半は、先生手作りのお人形で、人形操作の実技が行われました。人形と一体になり、シンプルな動きで人形操作をするのはなかなか難しかったですが永野氏のキレのあるアドバイスで、真剣に人形と向かい合いました。
※詳細は機関誌2025年春号に掲載されます

例会概要・講師プロフィール
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例会概要
◇人形劇についての思い・テーマに寄せて
「人形劇なんか観なくても人は育つ」基本私はそう思います。私自身18才で上京するまでの観劇体験はたった2回。それでも何とか大人になれたのは、うんざりするほどの「時間」と溢れるような「自然との関り」が保障されていたからではないだろうか、、、お話と人形の操作の楽しさをお伝えします。
◇「鳥取県アートスタート」講演,公演パンフ寄稿文より
客席が急にざわつくときがあります。「かえるくん・かえるくん」友だちとの別れのシーンです。ドラマとは関係のない話をしだす子どもや、さっきまで子ども席に一人で座っていたのに、おかあさんのところにつーっと寄って行く子ども。お母さんの胸やひざに顔をうずめてしまう子どもも。
「一番いいところなのに」「さっきまであんなに集中して観ていたのに」「あれ、飽きちゃったのかな」大人は不安になったり心配したり。でも大丈夫。たぶんドラマに飽きたのではなく、むしろ心いっぱいかえるくんのことを心配してくれているのでしょう。
小さな人たちは、<居ても立ってもいられない>ときは<居ても立ってもいられない>とからだで表現するようです。そんなときはただ抱きとめてください。どうぞ言葉で慰めないでください。そして彼らが、自分の意志で舞台のほうへからだを向けなおすのを待ってあげてください。
芝居は、年齢を問わず観客一人一人に等しくメッセージを届けるものなのです。ときに大人の助けも得ながら、劇場空間を自分の意志で生きること、二つの目、一人の人格、新しい市民として生きていることを見守ってほしいと思います。
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講師プロフィール
永野 むつみ 氏 氏 (大阪成蹊大学)
東京都府中市在住。山形県生まれ。和光大学卒業後プーク人形劇アカデミー、人形劇団カラバス、町田市障がい者青年学級主事を経て1988年人形劇団ひぽぽたあむ設立。
絵本塾「むつみの会」主宰。人形劇の公演・ワーク・講演会で全国を走る。
2013年公益社団法人日本児童青少年演劇協会よりO(おう)夫人児童演劇賞受賞