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2020年11月8日(日)オンライン開催
第150回例会

子どもの好きを増やす芸術教育―遊ぶ自由、遊ばない自由 子どもの創造性を育み人間関係を広げる応答的な歌遊びからの気付き―

講師:島本 一男 氏
令和2年11月8日(日)オンラインにおいて第150回例会が開催されました。詳細は機関誌に掲載されます。
記念すべき第150回の例会は、島本一男氏をお迎えし、オンラインで開催(会員限定)されました。

現在も園長として保育の現場を支えている島本氏の講座は、現在進行形で行われている日々の保育の中からたくさんの気づきをもたらしてくださいました。

「音楽や造形活動では本物との出会いを大切にする」「上手になることよりプロセスを重視していく」等、レッジョにも通じる面があり、それを自然に実現している実践は大変興味深く、講座終了後も、現場の先生方からの共感、質問などが寄せられました。
詳しくは、次回の機関誌(秋号)に掲載されます。

例会概要
歌う自由、歌わない自由(教育から学習へ)
子どもは自ら学ぶための能力をすでに持って生まれてきます。保育はそれを引き出すために、表現の自由と主体性を大切にし、子どもの「好き」を増やすプロセスです。歌や絵画はこの時、重要な役割を果たします。
「人格形成や人間関係、平和に生きる術などは子どもから学んだ方がいい」 育児や保育、そして自然と共に生きるプロセスはそのことを教えてくれます。それがわかると一方的な教育ではなく、子どもや自然と向き合いながら自分の生き方を子どもたちに見せることが保育者や教育者の「人としての役割」だと思います。 保育や授業の中でなぜ、今このことを子どもたちに学ばせる必要があるのかを考えること、その倫理観が子どもの未来に影響を与えます。音楽にしても絵画や造形にしても本人がどれだけその表現を楽しむことができているかを振り返ることが私たちのプロセス評価です。そのことを忘れると学校の音楽や絵を描くことに対する苦手意識を持たせ、将来自ら学ぶチャンスを奪い取ります。 子育ての印象、子どもの印象、保育の印象、このような印象を当日はエピソードを中心に紹介し、子どもの学ぶ力の強さとすばらしさを具体的にお伝えしたいと思っています。そこから教える、やらせる、評価するといった教師主導の教育観を幼児教育から揺さぶりたいと思っています。

■ 講師プロフィール
島本 一男 氏(社会福祉法人相友会 諏訪保育園園長)
大学(機械工学科)を卒業後、一般企業へ就職。3年後 浅川保育園に用務員として転職。昭和57年 国家試験にて保育士の資格を取得。40才より同園の園長となり「子どもは人と自然の中で育つ。」をモットーに遊びと生活体験を重視した保育を展開。平成12年よりひろば事業を開始し、地域の子育て支援や気になる子の保育を研究。平成18年4月、八王子市で初めての指定管理者制度による長房西保育園の運営を任され、平成24年4月諏訪保育園へ異動。子どもの最善の利益を基に、子どもたちが「自分が好き」「人が好き」「自然が好き」になる保育を研究課題に対話的保育に挑戦中。
著書
「集団っていいな」今井和子・島本一男編 (ミネルヴァ書房)
「どう変わる?何が課題?現場の視点で新要領・指針を考えあう」大宮勇雄・川田学・近藤幹生・島本一男 編(ひとなる書房)
「保育を変える記録の書き方評価のしかた」著者/編集: 今井和子(ひとなる書房)
「主任保育士・副園長・リーダーに求められる役割と実践的スキル」編集: 今井和子(ひとなる書房)
「園長パパの豊かな食育実践」(芽ばえ社)
「園長パパの楽しく食べよう」(芽ばえ社)
「とんちゃん&しまちゃんの歌で遊んじゃおう」(小学館)
「おしゃべりあそび歌」メイト
紙芝居(童心社)
「どっちだ」「どんぐりのあかちゃん」(五山賞奨励賞受賞)
絵本
「くりの木のこと」(アリス館)他