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2019年9月15日(日)東京家政大学
研究大会+第145回例会
令和元年9月15日(日)東京家政大学 4号館1階リズム遊戯室にて研究大会および第145回例会が開催されました。研究発表・対談・例回の内容は2019年11月頃に発行される機関誌に掲載されます。

研究大会

《研究発表》阿部敏行・川口めぐみ・三原典子 / 大里修二 / 後藤紀子


♪ 研究発表
阿部敏行氏、川口めぐみ氏、三原典子
 保育所でのドラムサークルによる子どもたちの意識の変容
大里修二
 『オーティズム・スタディーズ』について
後藤紀子
 『リズムであそぶ』児童館の取り組みから


第145回例会「童謡の変貌〜詩・音楽・レコード」

講師:周東美材 氏


第145回例会は、9月15日(日)、東京家政大学4号館リズム遊戯室(東京都板橋区)にて、社会学者の周東美材氏(大東文化大学社会学部専任講師)を講師にお招きし開催しました。

社会学の見地から日本国内における童謡の誕生、発展と進化を研究されている周東氏の著作『童謡の近代──メディアの変容と子ども文化』(岩波書店)は、童謡を題材に研究を続ける多くの人たちに、童謡研究をめぐる新たな視点を提示してくれました。
幼児音楽研究会の理事会で行われている勉強会でも、一昨年、同書を題材に繁下氏(会長)を中心に、読み進め議論したことをきっかけに、周東氏に講師を依頼。これまで教育の視点でのみ童謡を捉えがちだった当研究会にも、新しい視点をもたらしてくれました。

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日本の歴史において文化的にも、生活様式でも大きな変革期となった大正時代、詩人の立場で時代をリードした北原白秋、雑誌『赤い鳥』を創刊し、それを商業ベースに乗せることで旧態依然とした教育界に変革を起こそうとした鈴木三重吉、そして初の録音メディアとして誕生したレコード普及の起爆剤として童謡を利用したメディア側の思惑…と、実にさまざまな要素が絡み合って近代の音楽文化が形成されていくことになります。
周東氏の講義は、童謡の定義、童謡運動の始まりなど歴史的、社会学的な視点と「童謡・唱歌・わらべうた」の違いなども交えつつ、実際に当時の貴重な音源や、当時の楽譜をもとに再録された音源なども聴かせつつ進行。これまで教育の視点でのみ童謡を捉えがちだった当研究会に、新しい視点を啓示。
童謡の誕生・進化・発展、そして他の楽曲ジャンルと比べて、途方もない息の長さを誇る童謡が持つ生命力を理論的に考え、かつ社会変化と連動させつつ進化をしてきたことを知ることができたことは、幼児教育に携わる側の人間として、大きな収穫となりました。
■ 講師プロフィール
周東 美材 氏(大東文化大学)
980年、群馬県桐生市生まれ。東京大学大学院学際情報学府博士課程修了、博士(社会情報学)。大東文化大学社会学部専任講師、東京音楽大学非常勤講師。専攻は社会学・音楽学。

おもな著書・論文
『童謡の近代──メディアの変容と子ども文化』岩波書店、2015年(日本童謡協会第46回日本童謡賞・特別賞、第40回日本児童文学学会奨励賞)。
『カワイイ文化とテクノロジーの隠れた関係』、横幹〈知の統合〉シリーズ編集委員会編、2016年(日本感性工学会出版賞)。
8枚組CD集『童謡100年の歩みーーメディアの変容と子ども文化』、周東美材監修・解説、日本コロムビア、2018年(2019年第18回童謡文化賞)。